真夜中のカーボーイ

B00000DQWS.01._SCLZZZZZZZ_.jpg


あたしは、良い映画とは、一回見たあと時間をおいて、また見たくなる映画と考えています。

最近、Netflixというレンタルサービスを利用しているのですが、おかげで昔見た映画をもう一回見る機会が増えました。

今回見たのはMidnight Cowboy(邦題: 真夜中のカーボーイ)一番初めに見たのは多分大学生の頃だと思います。
その後も何回か見ましたが、何回見ても色褪せない。
逆に、見れば見るほど味が出てくる。
ゴッド・ファーザーに次ぐ、アメリカンニューシネマの最高傑作だと思います。

今回見直してみて、確実に前とは見方が変わった気がしました。
それは今、あたしがNYにいるからというのも大きいかもだけれど。
*
ストーリーの概要は以下の通り。

テキサスの田舎から成功することを夢見てNYにやってきた青年、ジョー。
彼は何故NYにきたのか。
それは一旗揚げるためと、つらい過去から逃避するため。
自分のかつての恋人は集団レイプされ、彼をかわいがってくれた祖母と死に別れる。
それらの過去を振り切るようにして、東の果てのNYという新境地に向かったジョー・・・ところが現実は甘くはなかった。

テキサスのカーボーイを気取り、男娼として一儲けしようとするが、そこは一筋縄では行かないNY、逆にお金をとられたり、ホモに迫られたり。
バーで出会った不具者で肺病持ちのホームレス、ラッツィオにも最初はだまされるが、廃墟のアパートで一緒に暮らすウチに友情が芽生える二人。
ようやくジョーの仕事も軌道に乗ってきたかと思ったらラッツィオの病状が悪化する。
フロリダに行きたいというラッツィオの願いを叶えるために、迫ってきたホモの男から金を巻き上げ、そしてマイアミ行きのバスに乗り込む。
だが、バスの中でラッツイオはとうとう息耐える・・・


息絶えたラッツィオの目を、バスの運転手に言われるままに閉じてやるジョー、それを見守る乗客の描写等、淡々としてるだけに胸に迫る。
ラストシーンの、バスの中でラッツイオの肩を無言で抱くジョーの、悲壮感漂う顔と、バスのガラスに映し出させるマイアミの町並みのコントラストが印象的です。

音楽の使い方もいい。
映画史に残る名シーンですね。

終わり方は確かに悲劇かもしれないけど、後味は決して悪くありません。

ダスティン・ホフマンの演技もいいですが、ジョー演じたジョン・ボイトの演技が秀逸です。特にラストの表情、ああいう顔の出来る俳優さんってそうはいないんじゃないでしょうか。
(そういえばこの人ってアンジェリーナ・ジョリーのお父さんなんですよね。彼女は確かにムードあるし、好きな女優なんですけど、演技力はお父さんにはまだ及ばないかな。今後に期待でしょうかね)

この映画は、物語だけじゃなく、1960年代の背景や街の描写も非常に優れてますが、40年近く経った今見ても全く古い感じがしない。
確かに色々変わっているとは思うけど、根本的にはいっしょなんだと。

特に、ジョーがNYに来たばかりのときのシーンがそれを表していると思う。
チェックインしたばかりのホテルで、荷物を運んだボーイにチップを催促される。その後テレビを見ようとしたが、なぜかうつらない。横にカウンターがついているのを見つけ、それが無料でない事を知る・・・

このシーン、「ああ、NYだ」と思った。

お金が全て。

自分の血を献血ではなく売血したり、(今じゃ禁止になりましたけど)42丁目に客を求め夜な夜な立つ男娼や娼婦。
そして、特に冬場のNYの寒さの中、ヒーターもなしに過ごしたり、凍った野菜をスプーンでつついてみたりとか、こういう細かい描写、昔見たときは「こんなもんか」、とか思ってたけど、NYに住んでいる今、改めて見るとこのシーンのもつ意味合いが異様な臨場感をもって伝わってくる。

同性愛、フリーセックス、ドラッグ等のカウンターカルチャーの台頭やベトナム戦争などの時代背景の描写、退廃的なムード、喪失感・・・40年近くも前の事だけど、当り前っちゃ当たり前だけど、今のアメリカはその延長線上にある。
この映画の中で起きてる事は決して「過去」じゃない。

Sex and the Cityのような華やかさとは対照的な世界。これがNYの現実だと。それは30年以上立った今でも確実に存在している。

そして、改めて思ったこと。
ここまで過酷でないにせよ、今も昔も、NYで生きるということはまさにサバイバルなんだと・・・

この街は確かに甘い夢を見せる魔力があるけれど、その誘惑に負け、戦う事をしない者は夢が覚めたときには街に飲まれている・・・
まるで麻薬のような街。
それをよく描いている映画だと、改めて思った。


アメリカ人の友達が、「NYで生き抜くことが出来れば、あなたはどこでも生きていける」と言ってましたが、なんかわかるような気がします。

今でも駅や電車の中でホームレスはよく見かけます。
彼らもまたこのNYの一部。
アメリカンドリームはとうの昔に崩壊したと言われてますが、それでも可能性を信じて、NYにくる人も今でもいっぱいる。
そして、このNYでもまれていって夢破れる人がほとんどなんだと思いますが、これは明日の自分かもしれない、とも思ってみたり。


NYを舞台にした映画はいっぱいありますが、未だにこれを超えた作品には出会っていません。
こういう映画を撮るとしたら、良い悪いは別にして、NY以外に合う場所って無いでしょうね。
タフな街ではあるけれど、それでも魅力的な街だから。

次にこの映画を見る時、どう今と違った見方を出来るようになってるか、ちょっと楽しみだったりします(笑)
映画 アニメ01.09(Mon)05:02コメント(2)トラックバック(0)Top↑

#46 

新年明けましておめでと、今年の日本は、寒い。日本海側では、大雪で道、遮断、家埋没状態毎日ニュース大変。先日なぜか網走往ったけど寒かった(蟹はおいしかった)。ついでに来月は方位よいので日本海でもいこかなと予定しております。
 毎回見てると映画しらないのありがとね。以前(学生のころ)は近くに名画座あり、ふるい映画いっぱいみました。というより学校サボっていつも映画ばかり、わけわかんないイタリア映画とかジョン・フォードシリーズとかさまざま。最近は、やっぱりどこでもやってる、ハリウッドの三分間一回ハラハラものとか、ノスタルジック簡単日本映画しか見ない。このところ
秋葉原大好き関係のかたが、コピーガードはずすソフト使ってDVDコピー、日本でもあたりまえなってきて、著作権の意味を本とに問わなければならない時代となりました。あるいみお金の価値って何だろねみたいにかんじます。質のよくないレコード一生ケンメイアルバイトしてかってたのどうなっちゃったのかね?    というものの結局は何か創造できるのやっぱ一応いまのところ人間、大変な毎日かもしれないけどことしもニューヨーク生活頑張って、わたしは、あいかわらずチマチマたのしんでます。風邪ひかないでね。
2006.01.12(Thu)20:53|がん編集Top↑

#47 

おおがんちゃん、こめんとどうもー
著作権問題に関しては、インターネットがここまで普及してきたので規制も難しくなるだろうね。
なので、その辺は業界側も同商売に結びつけるか、そういう事を考える転換期にさしかかってるんだろうと思う。
MP3がここまで普及しちゃうと、金だして音か売って感覚はなくなってくるだろうね。そこからどう商売に結びつけるか、付加価値のようなものが必要なんだろうね。
本当にクオリティ胃のいいものだったら、人はお金だしていいと思うんだよな。
2006.01.18(Wed)11:41|ながて編集Top↑